大舞台で一発を狙う松岡とウインエクレール(撮影・石湯恒介)
「秋華賞・G1」(16日、阪神)
ウインエクレールが意欲の栗東滞在から大金星を狙う。異父兄に海外G1・2勝の
ウインブライト、同姉に阪神JF2着の
ウインファビラス。デビュー5戦目でのG1初挑戦となるが、大舞台での強さは血統が証明済みだ。兄姉の主戦も務めた松岡の手綱なら一発があっても驚けない。
距離適性を考慮してオークスは回避。春のクラシックは未出走に終わったが、スイートピーSを快勝したその実力は鞍上も認めるところ。「ブライトとは違い、この馬はディープインパクトの柔らかさがあって、しなやかな動きをしますね」。兄との違いを示しつつ、この馬の持ち味をそう評価する。
休み明けの前走は勝ち馬の強襲に遭って2着。だが、「夏場は体調が良くなかったですね。ブライトも夏は駄目でしたから」と悲観の色はない。むしろ良化途上での古馬相手の好走に、改めて素質の高さを認めた様子だ。
春から目標に掲げてきた大一番へ向け、調整はすこぶる順調だ。直前の長距離輸送を考慮して、7日に栗東入り。12日の最終追いには松岡が美浦から駆け付け、栗東CWで6F84秒7-39秒2-11秒7をマークした。特にラスト1Fは鋭い伸びを披露。軽快な動きに、鞍上も「時計的にも反応的にも良かったです」と納得の表情だ。
「距離は二千前後がいいですし、ここを目標にしてきましたからね」。香港の地で2度、凱歌を上げた戦友
ウインブライト。今度はその妹とともに、秋の仁川で最高の輝きを放つ。