重賞初制覇を目指すママコチャ(昨年6月撮影。ユーザー提供:這いよれ!レイ子さんさん)
クロフネ産駒のママコチャ(牝4、栗東・池江泰寿厩舎)が父の偉業達成をかけて、阪神牝馬S(4歳上牝・GII・芝1600m)に参戦する。
クロフネは01年にNHKマイルCとジャパンCダートを制した芝ダート二刀流の名馬。重度の屈腱炎で3歳いっぱいでの引退となったが、無事ならドバイや米国でも活躍したはず。日本競馬史上最強のダート馬といっても過言ではない。種牡馬としても優秀でカレンチャンやソダシ、アエロリットなど、多くのGI馬を輩出している。一昨年1月に23歳で死んだが、初年度産駒がデビューした05年から昨年まで18年連続でJRA重賞制覇を継続中。これは19年連続のパーソロンに次ぎ、ノーザンテースト、ブライアンズタイム、フジキセキと並ぶ2位タイの記録。今年も勝てばパーソロンと並んで1位タイとなる。
ママコチャはGIを3勝している“白毛のアイドル”ソダシの全妹だ。クラシックには間に合わなかったが、昨年の夏から秋にかけて1勝クラス、2勝クラス、3勝クラスと3連勝。重賞初挑戦となった前走のターコイズSは5着に敗れたが、着差は僅かに0秒2。道中で力む面があったことを考慮すれば、悲観する内容ではなかった。今回も折り合いがカギになるが、そこは5戦連続のタッグとなる松山騎手に全権委任。天国の父に大きなプレゼントを届けるシーンを期待したい。