競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
9日の中京新馬戦(芝2000m)は
エピファネイア産駒の
ミカエルパシャ(牡、橋口)が2着に2馬身半差をつけて逃げ切りV。レースを振り返って、師は「逃げる予定はなく、できたら馬込みでの競馬を見たかったですが、スタートが速かったのでそのままハナへ。まだ余力もありましたし、強い競馬でした」と予定とは違うプランでも結果を出した愛馬を褒めたたえた。レース後は放牧へ。次走は東スポ杯2歳S(11月18日・東京、芝1800m)を予定している。
同日の中京未勝利戦(芝1600m)を勝ったのは1番人気の
ブルーミンデザイン(牡、宮本)。スタートを決めて、道中は逃げた
コートリーバウ(2着)を2番手からマークする形。ゴール前できっちりとかわして半馬身差でフィニッシュした。3着にはさらに7馬身差をつけて、中身の濃い内容と言っていい。今後は放牧に出て、次走は秋以降の予定。師は「朝日杯FS(12月17日・阪神、芝1600m)を目標に、ローテーションを考えていきたいと思います」と話した。
次週の注目新馬は3頭。まずは全国リーディング2位(先週終了時点)につけている中内田厩舎の2歳馬初陣となる
マテンロウゴールド(牡、父
レイデオロ、母ルールブリタニア)から。23日の中京新馬戦(芝2000m)を予定している。半兄に未勝利戦から4連勝でオープン入りをした
エピファニーがいる良血馬。1週前追い切りはレースでも騎乗する川田Jを背に、栗東CWで内
フィニステール(6歳オープン)、外
メイショウクーガー(3歳未勝利)の真ん中に入れての3頭併せ。ゴール前は2頭の間からグッと抜け出し、内に1馬身、外には3馬身先着を決め、6F83秒8-37秒1-11秒5をマークした。福永助手は「川田Jからは『まだ緩さがあって、前に頼って走っている』とのことでしたが、この時期の2歳馬ですから。水準の時計は出ていますし、動きもまずまずだと思います」と納得の表情を見せた。来春のクラシックへ向けて、成長がとても楽しみな一頭だ。
同レースには平田厩舎ゆかりの血統馬
エマロア(牝、父
ロードカナロア、母エマノン)もスタンバイ。師は「跳びが大きくて、長めの距離が合っている。動きも上々。ケイコでの切れ味を見せてほしいけど、実戦では長くいい脚を使うタイプかも」と見通しを語った。鞍上は一つ上の全兄
エマヌエーレに3度騎乗し、毎日杯5着の実績がある和田竜J。この血統の癖を分かっている鞍上が、持ち味をうまく引き出して勝利を狙う。
平田厩舎は22日の中京新馬戦(1600m)にも有力馬
ルクスノア(牝、父
オルフェーヴル、母サトノアリシア)を送り込む。師は「少し気の小さいところはあるけど、坂路を中心に乗り込み、動きは良くなっている。12日の動きもとても良かったし、能力の高さを感じる」と期待は大。鞍上は永島Jの予定。(馬サブロー栗東支局・塩手)