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【新潟ジャンプS】グレード制導入後初の午前中重賞 28年ぶり2度目挑戦の国枝栄調教師がサクセッションで障害初タイトル

2023年07月30日 06:00

サクセッションが入障5戦目で重賞初タイトルをつかんだ(カメラ・荒牧 徹)

◆新潟ジャンプS・JG3(7月29日、新潟・障害3250メートル、良)

 第25回新潟ジャンプS・JG3が29日、新潟競馬場で行われた。暑熱対策のため、レースの発走時間は11時35分。1984年のグレード制導入後、初めて午前中に行われた重賞は単勝3番人気のサクセッション(蓑島)が勝利。管理する国枝調教師は28年ぶり2度目の障害重賞挑戦で初勝利を挙げた。

 午前中に聞き慣れない重賞のファンファーレが響いた。その一戦を鮮やかに制したのがサクセッションだ。道中は先手争いが激しいとみるや、控えて8番手から。4角手前から外をまくり気味に進出すると、最後の直線では粘るニューツーリズムを首差振り切り、オープンからの連勝で重賞初タイトルを手にした。

 1984年のグレード制導入以降、午前中に重賞が行われたのは初めて。この歴史的な一戦を制したのが国枝調教師だ。「障害を落ち着いて飛べていたし、前よりも自信を持っているね。リズム良く行けたのが一番。この暑い中、頑張ってくれた」。これまでアーモンドアイアパパネなどで平地G1・21勝、62個の重賞タイトルを誇るが、実は障害重賞は95年の阪神障害S・春(ボードセイリング=9着)以来、28年ぶり2度目の挑戦で初制覇。68歳の名伯楽がまた一つ、大きな勝利を刻んだ。

 JRAでは来年から本格的に暑熱対策がスタート。その先駆けとして、今年から障害重賞は暑さが増す午後から午前中に移行した。それでも気温30度を超えていたが、障害5戦目で猛暑などものともしないレコードV。蓑島は「もまれずにいいリズムで行けたのは大きかった。平地の脚が速いね」と振り返った。平地でも3歳時にリステッドのジュニアCを勝ち、G2のスプリングSでも3着に入った実績馬。夏の越後路で、新たなステージへの大きな一歩を踏み出した。(石行 佑介)

 ◆24年度のJRA暑熱対策 24年の7、8月に1Rの発走時刻を9時30分頃に早めて設定。11時30分頃までに5レースまでを消化し、その後3時間半レースを休止する。15時頃から再開し、最終レースは18時30分頃となる。メイン競走の時間帯は変わらない。対象となる競馬場は検討中だが、北海道は対象外。

 ◆サクセッション 父キングカメハメハ、母アディクティド(父ディクタット)。美浦・国枝栄厩舎所属のセン6歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算19戦6勝(うち障害5戦3勝)。総獲得賞金は1億690万7000円(うち障害5279万2000円)。重賞初勝利。馬主は(有)キャロットファーム。

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