「札幌2歳S・G3」(9月2日、札幌)
当レース過去3勝を誇る須貝厩舎が、
ガイアメンテ、
ウールデュボヌールの2頭を登竜門に送り出す。30日の札幌芝で行われた最終リハは両者併入。見栄えでは
ガイアメンテに軍配も、走りの質は
ウールデュボヌールも引けを取らない。他にも東西から精鋭はそろったが、2頭でワンツー決着も十分にありそうだ。
圧巻リハで好調ぶりを誇示した。武豊を背に、札幌芝で追い切られた
ガイアメンテ。荒れた馬場も苦にせずグリップを利かせ、大きな完歩で前へ、前へ。馬なりで2馬身前を進む
ウールデュボヌールを4角でとらえると、最後は併入でフィニッシュした。
タイムは5F65秒6-35秒7-11秒4をマーク。下馬した武豊からも笑みがこぼれた。「順調ですね。相変わらずのいい動き。これからの馬だと思うけど、将来性を感じますね」。完成途上の2歳だが、風格のある走りが名手をうならせる。余裕の勝ちっぷりだった新馬戦から、早くも“クラシック候補”とささやかれる大物だ。「パドックで初めて見て“いい馬だな”って思った。細かいところで幼い面はあるけど、それだけ伸びしろがある。重厚感があって
スピードに乗っていく走りは古馬みたい。素質は感じます」とセンスの高さを称賛した。
出世レースをモノにしたい。13年
レッドリヴェール、15年
アドマイヤエイカン、20年
ソダシと過去3勝を挙げる須貝師も熱が入る。「他の馬とは完歩が違う。それに合わせた乗り方を豊ちゃんが新馬戦でしてくれた。過去にクラシックへ進めた馬もいるからね。強い馬に乗り続けている豊ちゃんが“いいよ”って言うんだから、期待していいと思う」とこぶしを握る。
函館-札幌と続いた北海道シリーズもいよいよフィナーレ。「今年は初めてぐらい(北海道に)フルでいたから。重賞で締めたいってのがある」。先週のWASJでも3位と存在感を示したレジェンドがそう力を込める。父
ドゥラメンテが9歳で早世して2年-。その忘れ形見がクラシック登竜門の扉を開く。