「チャンピオンズC・G1」(12月1日、中京)
僚紙・馬サブロー在籍時、栗東にいた私は長浜博之厩舎(17年解散)に入り浸っていた。駆け出しの頃はアグネスフライトやアグネスタキオンが大活躍。おのずとPOGでは長浜ブランドを選ぶのだが…これがなかなかハマらない(シックスセンスは頑張りました)。もしも
タイムマシンがあるのなら、若き日の私に「
アンドゥオールはやめておけ!デビューが遅く、期限切れで涙するぞ!」と忠告してあげたい。
さて本題へ。
シリウスS連覇を達成した
ハギノアレグリアスの血統表を見て、ついつい冒頭の話をしたくなった。実は、この馬の長兄
エレオカリスは長浜厩舎所属馬で、私の元POG指名馬。父は名種牡馬ブライアンズタイム、母タニノカリスは02年ダービー馬タニノギムレットの半姉という良血で、フタを開けるまではクラシック制覇を夢見ていた。しかし、デカい馬で仕上がりが遅く、デビューは3歳2月。わずか2戦で未勝利に終わり、皮肉にもPOGは谷水オーナーが所有する
ウオッカの養分となった。
とはいえ、13歳下の半弟が、この牝系の底力を証明してくれたのはうれしい限り。芝のイメージが強い
キズナ産駒にあって、ダートでこれだけの活躍ができるのは高い能力があってこそだろう。屈腱炎による長期休養から、不屈の闘志でカム
バックした7歳馬。残照の輝きを放ってほしい。