僚馬2頭に遅れたものの、好時計をマークしたキングノジョー(左)=撮影・園田高夫
「京成杯・G3」(19日、中山)
課題が残ったままとなった。東京の新馬戦を快勝した
キングノジョーが16日、美浦Wで3頭併せを行い、
バロネッサ(4歳3勝クラス)と
プリティディーヴァ(3歳オープン)に手応え劣勢で1馬身遅れ。6F81秒9-37秒2-11秒9と時計自体は速かったものの、道中で行きたがるそぶりを見せるなど若さも露呈した。
課題は折り合い。僚馬2頭を先行させ、道中は我慢させて追われた。田中博師は「あの子のリズムで走らせれば違った動きもできたでしょうが、競馬では自分の意のままにレースが進むことは難しいですからね。そこは引き続き、取り組んでいかなければなりません」と説明。新馬戦前からの課題であり、前走よりも良化はしているものの、宿題は残った。ただ、「心肺機能の高さは調教後の息遣いから感じられました」とうなずくように、体調自体は問題ない。
新馬戦は鞍上のルメールがムチを使わずに2馬身半差をつけて快勝。高いポテンシャルを秘めているのは間違いなく、クラシックを意識する好素材だ。師は「
スピードのあるワンペース型のタイプなので、タフな中山へ変わるのはプラスと思っています」としつつ、「今後を考える上で重要な一戦。もちろん勝ってくれれば最高ですけどね」と前を向く。一昨年覇者がのちの皐月賞馬
ソールオリエンスで、昨年の勝ち馬がダービー馬
ダノンデサイル。まだ未完成の逸材が、出世の登竜門になりつつあるレースで存在を示せるか、注目だ。