日本ダービーへの優先出走権こそ設けられていないが、過去10年間でロジャーバローズがここをステップに本番を制しているほか、サトノラーゼンが2着するなど[1-1-0-15]。無視はできないレースだ。さすがに5月のレースなのである程度のキャリアと距離経験は重視したいレースだ。京都競馬場芝2200mはスタンド前発走で馬場をほぼ1週。京都競馬場の芝2200mコースで行われた過去10回で上がり3ハロン最速馬は[5-1-2-3]。逃げ切りは1度もなく、末脚確かな馬を狙いたい。

　◎キングスコールは札幌競馬場芝1800m優勝馬。この時に記録した1分47秒8の走破タイムはソダシの2歳コースレコードを更新するもので、当時の2着馬テリオスララは萩Sに勝って阪神JF3着だからレースレベルも高い。その後、骨折による休養もあったが、8ケ月ぶりのスプリングSはスタートで出遅れたものの3着となり、皐月賞も4角では絶望的な位置から0.7秒差7着まで押し上げている。激しい気性はいまだ解消されぬままだが、その実績はこのメンバーでは上位のものがある。

　〇トッピボーンは阪神競馬場芝2000m1勝クラス優勝馬。この時は約3か月ぶりの実戦で前後半の4ハロンが46.8秒〜47.2秒というタフな流れを離れた最後方から追走し、最後は大外を回りながら残り1ハロンで先頭に立ち、最後は11.3秒。あっというまに2着馬に4馬身の差を付けた。今回は重賞初挑戦だが、まだ底を見せていない魅力も十分あり、今回の結果次第では日本ダービーに向けて楽しみな存在になるかもしれない。

　▲エムズは大寒桜賞優勝馬。デビュー戦以来約4か月弱の休み明けに加え、少頭数の外枠で前に壁を作りにくい状況だったが、前後半の半マイルが49.6秒〜46.8秒というスローペースを折り合って2番手で追走すると、最後はあっさりと抜け出して最後の2ハロンは11.2秒、11.5秒。レースセンスが光る1戦でもあった。キャリアの浅い馬ゆえに全幅の信頼は置けないが、まだ底を見せていない魅力も十分にある。

　△デルアヴァーは、ひめさゆり賞の優勝馬。スタートは上手な馬ではないが、強烈な末脚を武器に、過去6戦中5戦において出走メンバー最速、または最速タイの末脚を繰り出している。京都競馬場は初めてだが、外回りコースは味方してくれるはずだ。

　ほかでは毎日杯3着、共同通信杯4着△ネブラディスクも大きな差はない印象だ。少頭数だが、ほかにも力の差はなさそうな馬もおり、難解だ。