「ヴィクトリアマイル・G1」(18日、東京)
失礼な話で申し訳ないが、登録を見て思わず「マ・サ・ノ・カ・ナ・リ・ア?」と首をかしげてしまった。重賞で好走歴のある
タガノエルピーダや
ドゥアイズらが除外対象のなか、3勝クラスを勝ち上がったばかりの身で賞金順は上から14番目。なじみの薄い関西馬がG1出走にこぎつけた。
調べてみると、栗東・加用厩舎の解散に伴い、藤野厩舎に移籍した4歳牝馬。昨年7月に函館の未勝利戦を勝ち上がると、そこからは“走り、歩き”を繰り返しながらもオープンの壁を突破した。典型的なムラ駆けタイプで、前走の立雲峡Sも8番人気でのV。なかなか興味深い1頭だ。
父はサンデーサイレンス-ディープインパクトの血を受け継ぐ
シルバーステート。
セイウンハーデス、
リカンカブール、
ウォーターナビレラ、
エエヤンが重賞を制し、先週のNHKマイルCでは
ランスオブカオスが5着に健闘した。
メイショウボーラー産駒の母マサノジュエリーは未勝利に終わったが、全兄
マキオボーラーは16年小倉サマージャンプの覇者で、半兄
マサノブルースは12年京都ジャンプSの勝ち馬。お世辞にも派手とは言えないが、猪野毛雅人オーナーの夢が詰まった温かいファミリーだ。前走はなかなか強い勝ちっぷり。相手はかなり強力だが、名手・横山典とのコンビで堂々とした戦いを期待したい。