好位から抜け出すアウトレンジ(左から2頭目)=撮影・石湯恒介
「平安S・G3」(24日、京都)
雨を切り裂き、素質馬が再浮上Vだ。4番人気の
アウトレンジが浦和記念以来の重賞2勝目。近2走は名古屋大賞典7着、ダイオライト記念6着と力を出し切れていなかったが、厩舎と好相性の重賞で本領を発揮した。
まさに横綱相撲だった。五分のスタートから3、4番手のポジションをキープ。スローペースでもしっかり折り合うと、先頭を射程圏内に入れて直線に向き、残り1Fで先頭へ。最後まで脚色は衰えず、そのままゴール板を駆け抜けた。
初コンビで最高の結果に導いた松山は「力を出せる状態だったので先生ともスムーズなレースをと話していました。うまく3番手で運べましたね」と胸を張った。そして「調教からいい馬で、こうして重賞も勝てましたからね。上でも楽しみです」と飛躍に期待した。
12年
ヒラボクキング、19年
チュウワウィザード、23年
グロリアムンディに続く平安S4勝目を挙げた大久保師は「相性がいいですね」と笑顔を見せつつ、「展開も馬場も向いて、きょう勝たないと、というなかで馬の具合も良かったですから」とホッとした表情。今後については「馬の状態に問題なければ帝王賞(7月2日・大井)に向かいたいです」と明かした。現役唯一の
レガーロ産駒が、砂でさらなる旋風を巻き起こす。