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冬の寒さ乗り越え函館競馬の芝コンディション万全 天候には細心の注意を払って入念にケア

2025年06月05日 05:10

 日々トレセンや競馬場で取材を続ける記者がテーマを考え、自由に書く東西リレーコラム「書く書くしかじか」。今回は初めての函館出張を控える面来陽介(34)が担当する。7週続くG1ウイークも残り2週。今週末からは2歳新馬戦が始まり、14日からは北海道シリーズ函館開催もスタートする。その函館競馬場を管理している施設整備課・植地昌行課長(46)に1年間のメンテナンスについて聞いた。

 主たる走路のメンテナンスは三つ。「芝の張り替え」、「クッション砂の洗浄や路盤の補修」、「ウッドチップコースの整備(細かくなり過ぎたチップの除去やチップ材の補充)」が行われる。中でもメインとなる芝の張り替え。担当するのは競馬場に常勤する32人の作業員だ。臨時で人員を補充するなど、万全の体制を敷いて入念にケアを重ねている。

 芝の手入れが始まるのは札幌開催を含む北海道シリーズが終わった後から。「全ての馬が退厩するのが大体、8月下旬ぐらいです。その後に芝の走路のメンテナンスがスタートします。北海道の土地柄を考えて、主たるメンテナンスは雪が降り始める前に終わらせないといけません」と植地課長は説明する。芝の張り替えに許された時間は9〜11月の3カ月間。さらに冬を越した芝はより繊細な状態となる。「芝は生き物です。大雪が降れば根雪で雪腐れ病などが発生しやすくなります」。積雪期間が長くなれば芝は多くの水分を含み、病気発生のリスクが高まるということだ。

 だからこそ天候には細心の注意を払っている。12月に入れば気温が氷点下になる日が続く。「ここ数年は雪が少なかった。そうなると芝が直接寒さにさらされてしまう。冷気に触れることで芝へのダメージが懸念されます。地表が凍ると芝自体の根にも傷がつきます」。ただ、悪いことばかりではない。北海道の中で南に位置する函館。道内では平均気温が高い地域で、春の気温も年々上昇している。「雪が溶けるのが早くなれば芝が活性化します。春の生育期(夏競馬までの時間)が長く取れるようになります。これはありがたいことです」と同課長の表情は明るい。

 十分な準備期間を確保することができれば、安全かつ公正な競馬開催の実現にもつながる。「今年も競馬に向けていい準備が進められました。(函館競馬場の芝は)いいコンディションを保っています」。多くの競馬ファンが待ち望む函館開催は、もうすぐだ。

 ◇面来 陽介(おもらい・ようすけ)1990年(平2)9月7日生まれ、埼玉県出身の34歳。元消防士。1年間の見習い期間を経て昨年4月からコラムデビュー。

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