牝馬3冠を達成したジェンティルドンナ=2012年10月
国内外でG1を7勝した3冠牝馬
ジェンティルドンナ(牝)が繁殖を引退することが分かった。16歳。ノーザン
ファームの吉田俊介副代表が15日、明らかにした。今後は功労馬として余生を過ごす予定だ。吉田副代表は「繁殖牝馬を引退しました。今は功労馬として放牧地でのんびりしてもらっています。元気にしていますよ。自分もすごいのに、子どももG1馬を出して、すごい馬です」と競走馬と繁殖牝馬として残してきた偉大な足跡をたたえた。
同馬は父ディープインパクト、母ドナブリーニの間に誕生した鹿毛馬。栗東・石坂正厩舎から11年11月にデビュー(2着)すると、2戦目に初勝利。3戦目となった翌12年シンザン記念で重賞初制覇を飾った。続くチューリップ賞は4着に敗れたが、その後、桜花賞、オークス、秋華賞の牝馬3冠を達成。続く古馬との初対決となった同年の
ジャパンCでは、
オルフェーヴルとの“3冠馬対決”を制した。3歳牝馬による
ジャパンC制覇は当時史上初だった。13年には、これまた史上初の
ジャパンC連覇も達成。14年ドバイシーマクラシックとラストランとなった有馬記念を制し、12、14年と2度の年度代表馬に輝いた。馬名の由来は「貴婦人」。
繁殖入り後は初子となったキングカメハメハ産駒
モアナアネラ(牝)が3勝をマーク。3番子となった牝馬の
ジェラルディーナ(父
モーリス)が22年エリザベス女王杯で産駒としてG1初制覇を飾った。デビュー前の2歳馬として、
アルジェンテーラ(牝、父
ドレフォン)、1歳馬に
エピファネイア産駒の牝馬がいる。