世代最初のマイル重賞。広い新潟競馬場の外回りを使用する芝マイルコースは向こう正面中ほどからスタートして、コースを半周するワンターンコース。キャリアの浅い2歳馬だけに道中のペースが上がることはほとんどなく、最後に待ち構える658.7mの直線まで体力の消耗を最小限に抑えることが求められる。過去10年間で、上がり最速馬は[6-2-1-1]。特徴的な事としては前走で左回りを経験していた馬が[9-8-6-66]。右回り競馬から挑んだ馬[1-2-4-36](地方競馬1走含む)を圧倒している。
◎
サンアントワーヌは東京競馬場芝1400m新馬戦優勝馬。やや立ち遅れ気味のスタートだったが、最初の1ハロンが12.9秒だったこともあって、すぐにリカバリーすると残り400m標付近で先頭に並びかけ、最後は11.5秒、11.9秒。ゴール前は抑え加減だったこともあって減速ラップとなったが、余力十分のゴールだった。外枠で前に壁を作れないような状況でもしっかりと折り合えていたことから、1ハロンの延長はむしろプラスになると判断したい。
〇
タイセイボーグはダリア賞2着馬で阪神競馬場芝1400m新馬戦優勝馬。初戦は飛ばす2頭を深追いせずに離れた3番手から。立ち回りの難しい競馬となったがクビ差の辛勝とはいえ強い内容だった。10kg増の馬体重で挑んだダリア賞は出遅れて最後方からの競馬となったが、コーナー角度のキツい新潟競馬場の3〜4角で一気に前との差を詰めると、11.2秒、11.1秒で逃げこみを図った馬を外から追い詰めた。この馬も距離延長は味方にできそうだ。
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リアライズシリウスは東京競馬場芝1600m新馬戦優勝馬。やや戸惑うようなスタートだったが、行く構えを見せた馬を楽に交わして前半3ハロン36.4秒、半マイル通過48.6秒のペースに持ち込み、最後は47.1秒〜34.8秒。最後の2ハロンは11.4秒。11.7秒だったが後続を引き離しており、時計は詰まったはず。まだ奥がありそうだ。
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タイセイフレッサは新潟競馬場芝1400m未勝利戦優勝馬。この時はインコースで窮屈な競馬を強いられたが、内ラチ添いを進出し、一瞬の隙をついて外に持ち出されると矢のように伸びた。レースラップが11.9秒、11.5秒だから価値は高い。
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フェスティバルヒルは阪神競馬場芝1600m新馬戦優勝馬。出遅れ気味のスタートから行こうと思えば行けたはずだが控えて中団から。4角をまわって追い出されるとややフラつきながらも最後までしっかりと走り切った。粗削りな分、変わり身を見込める内容だった。