「新潟記念・G3」(31日、新潟)
G1馬の
プライドにかけても負けられない一戦だ。23年エリザベス女王杯覇者の
ブレイディヴェーグが秋へ向けて始動する。
今年は海外遠征を含め3戦0勝。慣れない1600〜1800メートル戦に矛先を向けていたこともあるが、昨秋の府中牝馬Sを勝ってから勝利がないのは陣営にとって悩ましい。それでも前走の安田記念は0秒3差の4着と、牡馬を相手に回しても戦えることを証明した。
宮田師は「最近はマイルのレースが多かったので、今回は2000メートルへの距離延長が鍵になると思っています。うまく我慢してためが利いていましたね」と1週前の時点では及第点をつけた。
当初はジャックルマロワ賞に出走する遠征プランもあったが、走り慣れた中距離で再スタートを切ることになった。新潟記念は今年から別定戦となり、56キロで出走できることは大きな利点。長くいい脚を使えることもコース形態とかみ合う。
暑さへの対応も重要な項目だ。指揮官は「暑い時季には硬さが出やすい。しっかりとケアしながらの調整ですが、レースへ向けて状態を上げていきたい」と慎重さを見せつつも、上積みを図る。見据える先は秋の大舞台とあって、是が非でも結果が欲しいところ。猛暑を吹き飛ばすような抜群の切れ味で、改めて存在感を示す。
〈1週前診断〉津村を背に美浦Wで6F83秒2-11秒0(馬なり)。キビキビとした身のこなしは
スピード感にあふれ、直線は余力を持ってスパッと切れた。単走でこの数字は優秀で、馬体もはち切れんばかり。心身ともに
パワーアップしている。