秋のGI戦線を占う上で重要な一戦となる伝統の京都大賞典。京都競馬場の芝2400mを舞台に、今年も実績馬たちが顔を揃えた。過去のデータからは特定のローテーションで挑む馬が好成績を収めており、今年もその傾向に注目したい。
1.格の違いを見せる前走GI組
過去10年のデータを見ると、前走でGIを使われた馬は[5-7-6-25]で複勝率41.9%と、他の路線を歩んできた馬を圧倒している。特に前走がGIIだった馬の複勝率が12.5%、GIIIだった馬が13.3%に留まることからも、厳しい戦いを経験してきた実績がここでは大きなアドバンテージになることがわかる。GI帰りの実力馬には逆らわないのが賢明だろう。
2.十分な休養を取った馬の好走が目立つ
レース間隔も重要な
ファクターだ。中9週から24週の間隔を空けて出走してきた馬は、複勝率が30.8%と非常に高い数値を記録している。一方で、中4週から8週の馬は複勝率11.4%と苦戦傾向にある。しっかりとリフレッシュして秋初戦を迎える組が好結果を残しており、夏場の消耗がないフレッシュな状態の馬を狙うのが
セオリーと言える。
3.前走は1番人気か10番人気以下
前走の人気も興味深いデータが出ている。前走で1番人気に支持されていた馬は[3-1-2-9]で勝率20.0%、複勝率40.0%、単勝回収率122%、複勝回収率107%と高い数値を叩きだしている。また、前走10番人気以下も[3-2-2-29]で、好走確率は高くはないが、単勝回収率403%、複勝回収率120%と高い。軸は前走1番人気馬だが、紐穴で前走10番人気以下を入れたいところだ。
アドマイヤテラは今回のメンバーで唯一、前走1番人気だった馬であり、複勝率40.0%、単複共に回収率100%超という強力なデータに合致する。前走の目黒記念を含め現在2連勝中と勢いがあり、中17週というレース間隔も好走傾向の「十分な休養明け」に該当。重賞ウィナーとして、ここでも中心視できる存在だ。