前走マリーンCに出走したクリノメイ(撮影:高橋正和)
異例のローテで
ビッグタイトル獲得なるか。船橋のマリーンCで9着だった
クリノメイ(牝3、栗東・須貝尚介厩舎)が酒井学騎手とのコンビで、秋華賞(3歳牝・GI・芝2000m)に参戦する。
クリノメイは父
オルフェーヴル、母クリノエリザベス、母の父プリサイスエンドの血統。昨年、新馬、サフラン賞を連勝し、暮れには阪神JFにも駒を進めた。今年初戦のチューリップ賞では、内目からしぶとく脚を伸ばし、9番人気の伏兵評価を覆して重賞初制覇。続く桜花賞は15着で、その後はダートに矛先を転じ、関東オークスで4着、マリーンCは9着だった。前走ダートの馬が秋華賞を勝てば、レース史上初の快挙となるが果たして。
「秋華賞×前走ダート」で思い出されるのは、08年の
プロヴィナージュ。デビューから6戦連続ダートで、初めての芝だったラジオNIKKEI賞でも9着と振るわなかった。直前もダート重賞の
シリウスSに出走して16着。目立った実績といえば関東オークス2着くらいだったが、秋華賞では16番人気で3着に入り、3連単1098万2020円の一端を担った。
そんな17年前の再現を
クリノメイには期待したい。とはいっても
プロヴィナージュとは異なり、
クリノメイにはチューリップ賞を制した実績がある。すでに芝で結果を出しており、通用の下地は十分。マリーンCでは4.1秒差の9着と大きく崩れてしまったが、ひさびさの芝、そして大舞台で巻き返しを狙う。