初勝利を飾ったチャリングクロス(右)(カメラ・荒牧 徹)
10月12日の東京3R・2歳未勝利(芝2000メートル=10頭立て)は、4番人気の
チャリングクロス(牡、美浦・奥村武厩舎、父
キタサンブラック)が、デビュー2戦目で初勝利を飾った。今年の日本ダービー馬
クロワデュノールの全弟という良血馬が、6月の新馬戦9着から見事な変わり身を見せた。勝ち時計は2分0秒0(良)。
前半は出たなりで後方に構えて、折り合いを意識して運んだ。勝負どころの3、4コーナーでは内から徐々に進出して、直線は窮屈になる場面がありながら、内に進路を切り替えて馬の間を割ると、力強く抜け出して2着の
イブキに1馬身半差をつけた。
初コンビの内田博幸騎手は「力がある馬。将来が楽しみです。まだ緩くて完成は先だけど、あそこで差し切ってくれてポテンシャルのある馬。2回目で変わってくれました」と、たたえた。
ひと夏を越して前走からプラス20キロの馬体重となって、見た目にも
パワーアップした雰囲気だった。奥村武調教師は「見た目通りというか、体の成長がすべてです。(直線でも)ひるむことなく、抜けてからも遊ぶことなく、内容のあるいい競馬でした。ここまで体の成長と競馬にいってのパフォーマンスが直結するとは。それでも緩さもあってまだまだなので、まずは一歩進めてよかったです」と、うなずいた。