◆第38回マイルチャンピオンシップ南部杯・Jpn1(10月13日、盛岡競馬場・ダート1600メートル、良)
第38回南部杯・Jpn1は13日、盛岡競馬場で16頭(JRA7、岩手6、他地区3)が争った。4番人気の
ウィルソンテソーロ(川田)が直線で力強く抜け出し、4馬身差でJpn1・2勝目を挙げた。連覇の懸かるJBCクラシック(11月3日、船橋)を視野に入れる。2着に初ダートの
シックスペンスが続き、4着までをJRA勢が占めた。
力が違った。
ウィルソンテソーロは4コーナーにかけ、いつでもはじける手応えで先行馬3頭の背後に進出。直線で外へと持ち出されると、温存した末脚を一気に解き放ち、後続に4馬身差をつける圧巻のパフォーマンスを披露した。
昨年のフェブラリーS(8着)以来のマイル戦だったが、川田は「世界でも戦いながら1800、2000メートルと走って来ている馬ですが、1600メートルが一番ちょうどいいと常々思っていました」と昨年の佐賀でのJBCクラシック以来となるJpn1・2勝目を振り返った。
ラ
イバルに経験値の違いを見せつけた。昨年、今年と参戦したドバイ・ワールドCでは世界の強豪相手に4、7着。コリアC(2着)や、サウジC(4着)でも好走。6歳を迎えた今でも、高木調教師が「まだまだ伸びしろがありそう」と言うほどのポテンシャルを秘める。
今後について高木師は状態次第としつつ、「JBC(クラシック)には登録しようと思います」と見通しを語った。23年マーキュリーCを勝って以来の盛岡で、再びファンを熱くさせた
キタサンブラック産駒の進撃はまだ続きそうだ。(石行 佑介)
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ウィルソンテソーロ 父
キタサンブラック、母チェストケローズ(父
アンクルモー)。美浦・高木登厩舎所属の牡6歳。北海道日高町・
リョーケンファーム(株)の生産。通算25戦9勝(うち地方10戦5勝、海外4戦0勝)。総獲得賞金は8億8703万3400円(うち地方3億7000万円、海外3億7422万1400円)。主な勝ち鞍は、かきつばた記念、マーキュリーC、白山大賞典(すべてJpn3、23年)、JBCクラシック・Jpn1(24年)。馬主は了徳寺健二ホールディングス(株)。