本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。
今週の重賞競走は土曜日に京都2歳S(GIII)、日曜日に
ジャパンC(GI)と京阪杯(GIII)が行われます。その中から東京競馬場で行われる
ジャパンCを取り上げます。まずは過去の傾向から。
過去10年の
ジャパンCでの前走クラス別成績を見ていきます。過去10年の
ジャパンCで3着以内に入った馬は、すべて前走で国内外のGII以上に出走していました。しかし、今年の
ジャパンCに特別登録している19頭のうち、17頭が前走でGII以上に出走とほとんどの馬が残ります。そこで、過去10年の
ジャパンCの前走でGII以上に出走していた馬の戦績などを見ていきます。
まずは過去10年の
ジャパンCでの前走GII組です。前走でGIIに出走していた馬は9頭が馬券圏内に入っています。この9頭のうち、6頭が前走で3着以内に好走。残るは22年
ヴェルトライゼンデ、21年
シャフリヤール、16年
サウンズオブアース。この3頭は前走でGIIに出走し4着以下に敗れていましたが、
ジャパンCと同じ舞台である東京芝2400mのGIで5着以内に入った実績がありました。ハイレベルなレースで善戦しているのは、その舞台に高い適性のある証拠と言えます。前走でGII以下に出走し4着以下になっている馬でも、
ジャパンCと同じ舞台に高い適性を示す実績がある馬には注意が必要と言えそうです。
では、過去10年の
ジャパンCでの前走GI組はどうでしょうか。ここ10年の
ジャパンCで前走GI組は21頭が馬券圏内に入っています。この21頭のうち、17頭が前走で5着以内とハイレベルなレースでも通用する能力を示していました。一方、前走6着以下の馬は24年
シンエンペラー、19年と18年の
スワーヴリチャード、15年
ラストインパクト。
シンエンペラーと
スワーヴリチャードには
ジャパンCが行われる東京芝2400mでのGIで3着以内の実績がありました。唯一の例外である
ラストインパクトは父が
ジャパンCで複数の勝ち馬を輩出しているディープインパクトでしたので、適性の高さを生かして好走したと考えられます。
前走でGII以上に出走している馬でも前走の着順やそれまでの実績、血統背景などによっては評価を下げる必要がありそうです。予想をする際には各馬の戦績などは、しっかりとチェックしたいところです。
それでは早速ですが、今週の
ジャパンCでAIから導き出された火曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。
◆人工知能は人気薄の大駆けを示唆!?
ヨーホーレイク 今年初戦の京都記念(GII)で優勝し、続く大阪杯(GI)でも3着に好走するなど、7歳とは思えない結果を残している本馬。2走前の宝塚記念(GI)は17着と大敗していますが、陣営によるとレース当日の暑さが応えてしまったようです。力を出し切れる状態にはなかったようですし、このレースに関しては度外視して考えるべきでしょう。
休養明けで出走した前走のオールカマー(GII)では3着と巻き返しています。休み明けを叩いたことで状態面は確実に上昇してくるのもプラス材料ですが、本馬の魅力は血統にあります。父ディープインパクトはこれまでの
ジャパンCで3頭の勝ち馬を輩出(そのうち
ジェンティルドンナは12年、13年で2勝)。人気薄の馬でも上位争いに絡むこともありましたし、ディープインパクト産駒は
ジャパンCに高い適性があると言えます。GIで通用する能力もありますし、適性十分の舞台ならば侮れない1頭と言えるのではないでしょうか。
ダノンデサイル 前走の英インターナショナルS(G1)は6頭立ての5着。レースでは大逃げを打つ馬の2番手でハナを切るような形に。レース後に陣営は「逃げる形になりつつ前を追いかける特異な形で、なかなか
リラックスできていなかった」と敗因を語っています。また、返し馬から
テンションが高かったようですし、精神的に結果を残せる状態ではなかったのかもしれません。
また、本馬はこれまで東京やドバイでGIを勝っており、どちらかと言えば軽い馬場に適性を見せている馬。前走はイギリスの
パワーを要する馬場も合わなかったのかもしれません。今回は24年の日本ダービー(GI)を勝った舞台ですし、適性面に関しては申し分ありません。海外遠征からの帰国初戦となる今回ですが、中間は順調に乗り込まれているようですし、仕上がりについても不安はなさそうです。実力はトップクラスの馬ですし、自身の力を出し切れれば変わり身を見せてくれるはずです。
コスモキュランダ 今年初戦のAJCC(GII)で3着に好走して以降、4戦連続で8着以下と精彩を欠いている本馬。前走の天皇賞(秋)(GI)でも12着と大敗していますが、これは上がり32秒台が求められる流れになったことが敗因。このレースではチークピーシーズを着用していたようですが、その効果で前進気勢が出ていたとのこと。結果は残せていませんが、収穫のある一戦にはなったようです。
3歳時には皐月賞(GI)で2着に入った実力馬ですし、能力は
トップレベルの馬が相手でも通用するものはあります。前走のようにスローの上がり勝負では厳しくなりそうですが、長く脚を使え長所が生きる展開ならば、敗戦続きの近走からガラッと変わる可能性もありそうです。展開次第にはなりそうですが、この馬の流れになれば上位争いになっても不思議はありません。
今回は以上となりますが、枠順確定後の週末版では枠番や調教時計、天候などが加味されます。現時点で浮上しなかった馬が急上昇する事もありますので、そちらも楽しみにお待ちください!