サンカルロは美浦坂路でメジロサンノウ(4歳障害未勝利)と併せ馬。4F54秒3-36秒6-11秒6の時計で先着を果たした。「前2年と比較しても順調に来ている。きょうはしまい重点だったが、いい動きだった」と大久保洋師は、3度目の挑戦に向けて、調整に狂いのないことをアピールした。
騎乗した吉田豊も「前走は休み明けでフワフワしていたが、使って行く気を見せている。動きは良かったし、確実に上昇している」と手応えをつかむ。一昨年4着、昨年が2着。頂点は手の届くところまできている。パートナーも「GIを勝てるだけの力がある馬。1番を目指したい」と力を込める。従来より98.7m延長された直線は、末脚を身上とするサンカルロにとって追い風になる。師は「やってみないと分からないが」と前置きしながらも、「合いそうだと思っている」と期待を寄せる。今回で9度目のGI挑戦。長い直線を味方に悲願へ突き進む。
朝一番の栗東坂路で、カレンチャンは同じく高松宮記念に挑むトウカイミステリーとの併せ馬。最後は12秒1と極上の切れ味を披露し、4F54秒4であっさりと半馬身先着。うっすらと雪化粧した馬場に、きれいな一直線の蹄跡を残した。
僚馬にまたがった安田師も興奮を隠せない。「並ぶ間もなく、馬なりでかわされましたからね。前走を使ってガス抜きができて、いい落ち着きも出ました」と絶賛する。動きをチェックした主戦・池添も「集中して走っていたし、状態は良さそう。前走も力があるところを見せてくれた。去年のスプリント女王として負けられないと思っている」とオーシャンS4着からの巻き返しへ気合は十分だ。
提供:デイリースポーツ