ミラクルレジェンドら、今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

2012年11月01日 16:55

JBCへ向け中身の濃い追い切りを消化したミラクルレジェンド(撮影:井内利彰)

 雨の影響を受けた先週とは違って、好天だったこともあり、馬場は回復している状態。ただ坂路にせよ、Cコースにせよ、ウッドチップが完全に乾燥したという感じではなく、やや重い部分も残っているよう。そのため、全体的に見れば、時計を要した印象もあるのが今週の馬場。

 私も関係者に馬場の重い軽いを尋ねられることが多いが、今週に関しては「ある程度時計は出る重くない馬場ですが、時間帯や馬の調子で時計の速い遅いが決まるような感じでしょうか」と答えていた。

【坂路/4F51.9秒】
 10月31日の一番時計はエーシントップ(栗東・西園正都)の4F50.0秒。この数字は2番目に速い51.2秒と1秒以上の差があるので、一頭だけが特別に速かったという考え方が理にかなう。ただテンから12秒台で入りながらも、ラスト1Fは13.3秒で我慢できたあたり、そこまで重い馬場ではないという感じだろう。

 動き、数字ともに文句なかったのはサクラアルディート(栗東・岡田稲男厩舎)。500万下、1000万下と連勝しているが、その勢いは本物。今週の追い切りでもテンからゆっくりとラップを速めていく形で、13.8〜13.0〜12.5〜12.3秒ときれいな加速ラップが踏めている。今週の八坂Sに特別登録されているが、連勝を伸ばす可能性は高い。

 なお今週の馬場差は31日と1日とも先週よりは大幅に回復し、時計が出たと判断したので『+0.4秒』で観測している。

【CW/5F66.5秒】
 先々週まで時計の出る速い馬場だったCWも、先週は雨の影響を受けて時計の掛かる馬場。とはいえ、馬場差はほとんどイーブンという感じで、基準時計の馬場に戻ったという感じだった。今週は、というと少し時計の出る速い馬場にシフトしたという感じ。

 今朝、11月1日は5日に川崎競馬場で行われるJBCの各レースへ出走を予定している馬がこぞって追い切られたが、そのうちの一頭がミラクルレジェンド(栗東・藤原英昭厩舎)。レースでも騎乗が予定されている岩田康誠騎手が跨っての追い切りとなったが、先行していたカラフルデイズを追いかける形。直線は楽な感じで抜け出してくるのかと思いきや、相手もなかなか渋太く、馬体が合ったままでのゴール。時計は6F85.4〜5F69.4〜4F53.7〜3F37.9〜1F11.9秒と遅かったが、直線ずっと馬体を合わせたままで負荷が掛かったという点で中身の濃い追い切りができたのではないだろうか。

 今週の馬場差だが、細かい時間帯で見ていくと、1回目のハロー明け後が一番時計の出る馬場にはなっているが、おおまかに馬場差をつけると、先々週の状態に近くなったということで、31日、1日とも『-0.7秒』で観測している。

【DP/5F64.5秒】
 このところ、毎週のように記載しているのが、Dコースのポリトラップ馬場での調教の見方。時計が目安になりにくい馬場ということもあって、ラスト1Fが馬なりで11秒台なのか、どうかという点に注目していただきたいと書き続けている。

 それに付随する注目点としては4F時計。距離にして800mになるが、3コーナーを少し過ぎたあたりに標識がある4F地点からゴールまでをどのくらいのスピードで走れているのか、これが速ければ速いほど、実戦でも勝負どころからのスピード乗りが良いと考えてもよい。今週は馬なりで4F49秒切りを果たしたグリーンラヴ(栗東・中村均厩舎)あたりが特に目立つ動きだった。

 今週の馬場差は雨が降った先週よりは随分と先々週に近い状態なので、31日、1日ともに『-0.5秒』で観測している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。(取材・写真:井内利彰)

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