レインボーダリアの二ノ宮師は過程を踏んでの勝利に胸を張る/エリザベス女王杯

2012年11月12日 12:00

ヴィルシーナ(中央)の外から脚を伸ばすレインボーダリア(右)=京都競馬場

「第37回エリザベス女王杯・GI」(芝2200m)は11日、京都11Rに16頭で争われ、中団を追走した7番人気の伏兵レインボーダリアが、1番人気ヴィルシーナ(2着)との叩き合いを首差制してV。重賞初制覇をGIの舞台で飾った。勝ちタイムは2分16秒3。3着は頭差で5番人気のピクシープリンセスが入った。

 クールな柴田善は小さく右手で拳をつくった。「馬の状態がすごく良かったから自信を持って臨めた。返し馬でこういう馬場も得意だなと感じたんだ」と確かな手応えを胸に愛馬を誘導。「1角までリズム良く入れた。4角の立ち上がりもいいし、直線の勢いはヴィルシーナより上。何とか抑え込めると思った」。悲願のGIタイトルを目指すライバルの夢を砕き、女王の座を奪い取った。

 二ノ宮師は真っ先にオーナーへの思いを口にした。「随分とお世話になったから。最後は会長の後押しがあったのかな。雨も味方した。感激だよ」。付き合いの長かったメガネスーパー創業者・田中八郎氏は2年前の12月に71歳で死去。妻の由子氏が名義を継いだ。現役の所有馬はゴールデンダリア(牡8歳)と合わせてわずか2頭。社台グループの“1強”と言われる時代に、小さな勢力が大仕事をやってのけた。

 5歳秋にして素質が完全に開花。「グングンと力をつけている。今後もGI馬に恥じない競馬ができる」とジョッキーが言えば、「もともと目立った馬ではなかった。時間、人手をかけてじっくりやる重要さがある。ひとつひとつの積み重ねでGIを獲れた。次走も様子を見ながら検討したい」と指揮官は過程を踏んでのVに胸を張る。人のつながり、そして強い思いが架けた虹はこれからも一層、美しさを増すに違いない。

提供:デイリースポーツ

新着ニュース

ニュースを探す

ご意見・ご要望

本サービスはより高機能なサービスの提供なども検討しております。お気づきの点がございましたらお気軽に下記フォームよりご意見をお願いいたします。

  • ご意見をご記入ください。

頂いたご意見には必ずスタッフが目を通します。個々のご意見に回答できかねますことを予めご了承ください。
また、連続して複数送信されると、受付できないことがあります。予めご了承ください。