東京大賞典ニホンピロアワーズなど今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

2013年12月19日 15:00

東京大賞典へ向けた追い切りを行ったニホンピロアワーズ(撮影:井内利彰)

 17日は調教前、調教中にも雨が降り、18日未明からはしっかりと雨が降った。日中も雨は降り続けて、19日午前中も空はスッキリせず、時折、雨がパラつく天気となった。

 今週末は23日にもレースがあるということで、追い切りは11日に集中する形ではなく、19日に行われたり、明日20日に行われる予定の馬が多くいる。ただ、19日の午後になっても天候が回復する兆しはなく、馬場自体は大した回復が見込めないだろう。

【坂路/4F51.9秒】
 18日。冒頭の天候解説からすれば、さぞ重たいウッドチップが想像できるが、実際の時計を見てみると、さほど時計の掛かる馬場状態ではない。この日の一番時計はセセリ(栗東・森秀行厩舎)の4F50.3秒。ラスト1Fも12.7秒と遅くなく、馬場が荒れる前の時間帯だったとはいえ、優秀な数字。ちなみに、51秒を切った馬は3頭いる。

 この日、4Fベストの15位以内に入った馬を5頭管理していたのが、森秀行厩舎。坂路調教をメインに行う厩舎で当たり前と思いがちだが、これだけ時計をしっかりと出すのは最近にしては珍しいこと。該当した馬(セセリ、ネロ、アグネスドリーム、ジョウノムサシ、アグネスティンクル)が今週末出走すれば、注目してみたい。

 なお、先週の馬場差が「+0.6秒」。昨年末ほど遅くないにしても、先週以上に時計が掛かっているのは明らか。よって、18日、19日とも『+0.9秒』で観測している。

【CW/5F66.5秒】
 騎乗者の情報のよると、ウッドチップの状態がかなり悪いCコース。特に4コーナーの大外は故障の危険すらありそうな荒れ具合だということで、本来はCコースで追い切り予定だった馬がDコースを利用するというケースが目立った。

 馬場状態が悪くても、調子のよい馬は動きが良い。それを実証したのが、有馬記念に出走予定のアドマイヤラクティ(栗東・梅田智之厩舎)。6F時計は遅く、6F85.7秒だったが、ラスト1Fは11.8秒。前走時のように、ゴール手前で手前を替えることなく、しっかりと左手前で走れていた点は評価できるし、とにかくタフな印象。今回も上積みがありそうだ。

 先週の馬場差は「-0.3秒」。これまでCコースは基準時計よりも速い馬場差をつけてきたが、さすがに今週は基準時計通りの『±0.0秒』で、18日、19日とも観測した。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
 18日、19日とも、芝馬場を利用する厩舎が続出。特にたっぷりと水分を含んだ19日の追い切り時には、芝の塊があちらこちらに飛ぶほど、馬場が緩くなっている。こうなると、脚元への負担は大きくないので、適度なスピードが出る馬場だろう。ただ、馬場差をつけるほど重たい馬場というわけではない。

 ポリトラック馬場も利用頭数が増加。19日は、ニホンピロアワーズ(栗東・大橋勇樹厩舎)が東京大賞典(12月29日・大井ダート2000m)へ向けた追い切りを行っている。

 酒井学騎手が跨って、単走での追い切りだったが、時計は6F75.8秒。かなり速い部類の数字だが、動き自体はあまり目立たなかった。馬場入りまでに嫌がる素振りなどを見せていたことが、その要因かも知れないが、やはり本調子までには少し時間が掛かるのかも知れない。なお、ポリトラックの馬場差は引き続き『-1.0秒』で観測している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。(取材・写真:井内利彰)

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