美浦Wで最後の仕上げを施したショウナンアチーヴ(手前)
熟考の末、ショウナンアチーヴは美浦Wで総仕上げを施した。
1週前の坂路が4F57秒4-43秒3-16秒3と、思った以上に時計を要した。「今の坂路は水分量を多く含み重くなっているので、どれぐらい負荷をかけていいのかが難しい。それに出来の良しあしも判別しにくい」と国枝師が判断した。
昨年10月のくるみ賞(3着)以来のコンビとなる戸崎圭を背に、僚馬ウィケットキーパー(5歳1000万下)を5Fで0秒4追走。残り1Fで内から馬体を並べたが、最後まで余力を残し、反応を確かめながら併入。5F71秒6-40秒3-12秒8をマークした。
久々に感触を味わった鞍上は「日曜にある程度やっているので、直前は反応を見る程度だったが、とてもいい動きでした」と満足そうにうなずくと、「もともとセンスのいい馬だったけど、それに加えて馬体がたくましくなり、力強さも出てきました。追い切りにまたがった感じでは、以前の気難しい面も解消されている」と成長ぶりに目を細めた。
目下、全国リーディングのトップを走る。6日の兵庫チャンピオンシップでは、初コンビのエキマエをVへ導いた。「中山で重賞を勝っている馬だけど、東京の方が乗りやすいイメージはある。しっかり騎乗して、いい結果を出したい」。自身にとっても、今年初のGI制覇へ気持ちを引き締める。
国枝師は17番人気のピンクカメオ(07年)で直線一気を決めて以来、2度目の制覇を狙う。インパルスヒーローで挑んだ昨年は、マイネルホウオウにゴール寸前で差されて首差2着。「しまいまでお釣りがあって、いい感じだったね。昨年はとても悔しい思いをしたし、そのリベンジも果たしたい」と力を込める。昨年暮れの朝日杯FS2着。確かな成長がうかがえる今回、念願のビッグタイトル奪取は目前だ。
提供:デイリースポーツ