信じた末脚に全てを託す。そのスタンスがぶれることは最後までない。金曜朝、
ワイドバッハは栗東坂路を軽く駆け上がり、4F67秒8をマーク。落ち着いた様子で最終チェックを完了した。「ゆったりと気分良く走っていました。何とかまとめて差し切りたいですね」。気配を確認した庄野師は、穏やかな表情でこう切り出した。送り出す準備は、着々と整いつつある。
陣営のもとにさらなる吉報が届いた。決定した枠順は6枠(11)番。「真ん中よりも外めがいいと思っていました。武蔵野S(1着)の時も同じ(11)番でしたから。年齢を重ねて無駄な動きをしなくなってきています。1600mだと前半、脚を使わなくていいですからね」。一気の差し切りで重賞初Vを決めた一戦と同じゼッケンを得た指揮官は、
トーンアップ。いいイメージを持って大一番に向かうことができそうだ。
4走続けてメンバー最速の上がりタイムを記録。ラストスパートには絶対的な自信を持つ。その持ち味を最大限に生かすことができる府中の直線。迷いのない末脚勝負でしっかりとタイトルをつかみに行く。