「現状、注文を付けるところがない」と武井亮調教師が評価するナスノシンフォニー(撮影:竹之内元)
今週は早くも中央で最初の2歳重賞が行われるが、今週デビュー予定の馬にも今後の重賞戦線を沸かせてくれそうな楽しみなメンバーが揃っている。
◆ギルトエッジ(牡、父ノヴェリスト、母ランズエッジ、美浦・中川公成厩舎)
母は未勝利だが、その兄姉(伯父、伯母)にディープインパクト、ブラックタイド、レディブロンドがいる。ゲート試験に合格してからはノーザンファーム天栄で調整し、6月末に再入厩。先週の7月13日にはウッドチップコースで追い切られ、3歳馬を相手に追走先着と上々の動きを見せた。「大きな馬で緩いけど、走らせれば気持ちは前向き。切れるタイプというより、持久力型でスタミナがありそう。血統的にも楽しみ」と中川公成調教師。7月23日、福島の芝2000mを内田博幸騎手で予定している。
◆ナスノシンフォニー(牝、父ハーツクライ、母ナスノシベリウス、美浦・武井亮厩舎)
母は芝で3勝。一族からはミッドサマーフェア(フローラS)が出ている。7月13日には木幡巧也騎手が跨がり、3頭併せで追走先着と抜群の気配を見せた。長めから追われ、時計的にも水準以上の動きだ。「とにかく心肺機能が高い。折り合いもつくし、いい脚を使えそうなタイプ。現状、これと言って注文を付けるようなところはありません。いいモノを持っていることは間違いないし、この馬は走ると思います」と武井亮調教師。7月22日、福島の芝1800mを木幡巧也騎手で予定している。
◆ダノンポピー(牝、父ダイワメジャー、母マネーキャントバイミーラヴ、美浦・尾関知人厩舎)
2歳上の半兄ミッキーロケットは今年の日経新春杯を勝っており、昨年の菊花賞5着などGIでも健闘している。「入厩後は体質的な部分を考慮して坂路を中心に乗り込んできました。初めてウッドチップコースで追い切ったときは反応が渋かったけど、先週(7月12日)の追い切りではスッと動けていたし、ポテンシャルの高さを感じます。育成時代から距離には融通が利きそうな感じだったし、コーナー4つの1800mも大丈夫そう。牝馬でもカイバの食いがいいのは何より。うまく仕上げていきたいですね」と尾関知人調教師。7月22日、福島の芝1800mを戸崎圭太騎手で予定している。
◆ジェネラーレウーノ(牡、父スクリーンヒーロー、母シャンハイロック、美浦・矢野英一厩舎)
昨年の北海道セレクションセールに上場され、取引価格は3240万円(税込)。美浦で好時計を連発し、6月末に函館入りしてからも快調な動きを見せている。先週の追い切りでは函館2歳Sに出走予定のベイビーキャズに先着するなど態勢は万全だ。「セリで見たときから馬格の良さが目立っていた。やれば動くし、スピードとパワーを兼ね備えている。いいエンジンを持っているし、スケールの大きさを感じる」と矢野英一調教師。7月23日、函館の芝1800mをC.ルメール騎手で予定している。
(取材・写真:竹之内元)