毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【中山記念(中山芝の傾向)】
1月21日以来の中山開催。土曜の芝は終日、良馬場で行われたが、JRAホームページ発表通り、低温が続いた影響で洋芝の成長が遅く、3〜4コーナー内寄りの回復が遅れている。芝が密に生え揃っている状況ではない。1月開催はCコース、今開催はAコース使用。
例年だと1月開催に仮柵で保護されていた個所が「グリーンベルト」になるが、土曜の競馬を見る限りは内寄り天国の印象はなかった。土曜は芝のレースは5鞍施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「4番手、5番手、3番手、4番手、3番手」。好位からの差しがよく決まった。6R・新馬を勝ったルーモスは道中5番手から馬群を縫って差し切り。メイン11R・アクアマリンSを制したレジーナフォルテは外め3番手追走から早め先頭で快勝。勝ち時計1分8秒3は秋の開幕週ほどは速くないが、準オープンとしては1200m換算で「0秒3〜0秒5」遅い程度。
見た目に傷んでいる部分はあっても、時計は極端に掛かってはいない。例年ほどではないが、開幕週らしく前有利の傾向は日曜も続きそう。「好位組が優勢」で極端な外差しは決まりにくい状況。