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【ロードカナロアプレイバック】GI連勝を狙い、数多の日本馬が阻まれてきた香港へ/2012年香港スプリント

2019年03月20日 20:31

唯一日本馬が勝てなかった香港スプリントを2馬身半差で快勝(撮影:高橋正和)

 今月24日に中京競馬場で行われる高松宮記念(4歳上・GI・芝1200m)では、ロードカナロア産駒のダノンスマッシュに注目が集まりそうです。そこで今週は、ダノンスマッシュと同じ安田隆行調教師が管理したロードカナロアの現役時代を振り返ります。国内外問わずスプリント路線で華々しい成績を収め、2012年にJRA賞最優秀短距離馬、2013年にはJRA賞最優秀短距離馬と年度代表馬との2冠を達成。引退後にはその功績が称えられ昨年にはJRA顕彰馬となり殿堂入りを果たしました。そんなロードカナロアがGIに挑戦した過去7戦をピックアップしてお届けします。

■香港国際競争で唯一日本馬が阻まれてきた香港スプリント

 今回は2012年の香港スプリント。前走のスプリンターズSで待望のGI初制覇を挙げ、その後早い段階から香港スプリントへ向け調整が進められてきたロードカナロア。香港スプリントは1999年に創設されて以来、2012年までに10頭以上の日本馬が参戦するも最高着順は5着(2011年のカレンチャン)と、高い壁に度々阻まれてきたレースとして知られていた。

 そんな過去が示すように、スプリンターズSを完勝したロードカナロアでも現地では4番人気にとどまった。1番人気はこの年の安田記念とスプリンターズSに参戦した前年の覇者ラッキーナイン、続く2番人気も香港馬のタイムアフタータイムとなった。

 2年連続の参戦となったカレンチャンがスタートで不利を受けてしまったなか、ロードカナロアは6番ゲートからスタートを決め、逃げるセリースチェリーを見ながら3番手での追走。人気の香港馬2頭は中団後ろから競馬を進める。

 鞍上の岩田康誠騎手が手綱をがっしりと持ち、抜群の手ごたえでそのまま直線へ。スムーズに外へ持ち出されたロードカナロアはそこから懸命に追われ、200mを切ったところで逃げ粘るセリースチェリーを交わして先頭に。そこから追い詰める馬はおらず、鬼門といわれていた前評判を軽々と覆すように、気が付けば後続に2馬身半差をつける圧勝劇。

 勝ちタイムは1:08:50。結局2着にはハイペースで逃げたセリースチェリーが逃げ粘り、直線で力強い伸び脚を見せたのはロードカナロアただ一頭。これまで過去13回中10回を香港勢が制してきた歴史を覆すレースぶりを披露した。

 香港の地での岩田騎手のガッツポーズは、この馬の強さを幾度となくアピールしているように見えた。もちろんこれが日本馬にとっての香港スプリント初制覇。香港国際競走としても2005年のハットトリック(香港マイル)以来の優勝となり、記録にも記憶にも鮮明に残る快挙となった。

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