上半期の最終盤に行われる牝馬限定重賞、1996年に創設。負担重量については創設当初は別定重量だったが、06年からハンデキャップ競走へと変更されているものの阪神競馬場2000mという舞台は、阪神競馬場がコース改修工事を行った06年以外は変わらずに実施されている。
過去10年間で1〜3番人気馬は5勝2着2回3着3回と波乱傾向。牝馬限定のハンデ戦らしく1番人気馬も2勝2着1回3着1回と期待に応えられていないうえに、6番人気以下の馬も5勝2着7回と注意が必要だ。
シーズン末期のハンデ戦だけに調子の良さそうな馬を狙いたい。◎スカーレットカラーはウォーエンブレムの血が入る馬らしくつかみどころのない成績だが、休み明けの前走で早め先頭から後続を完封し、一皮向けた印象だ。形の上では昇級戦だが、フェアリーS2着と重賞実績もあり、格負けもないはずだ。準オープンを勝ちあがってきた他の馬と比べると1キロ少ないハンデも魅力的だ。
同じく準オープンを勝ちあがってきたばかりの◯センテリュオは9戦して4勝2着4回。2走前の尼崎Sは敗れたとはいえ、勝ったのがのちに重賞2連勝のメールドグラースで、阪神大賞典2着カフジプリンスに先着するなど中身の濃い1戦だった。国内重賞2勝トーセンスターダムの全妹という血統からもまだ奥がありそうで、結果次第では今後一線級の牝馬重賞戦線に名乗りを挙げる存在になるかもしれない。
上昇度という点では▲モーヴサファイアも侮れない。こちらは半兄にブラックスピネルがいる血統で、近親にはマリアライト(宝塚記念)クリソライト(ジャパンダートダービー)らが居並ぶ良血ファミリーだ。2000m戦は6戦して3勝2着1回と得意にしている距離だ。
前走で重賞2着の△フローレスマジック、4戦3勝の△レーツェルも圏内だが、最後に△クィーンズベストの名前をあげておきたい。相手なりに走れるタイプで52キロなら侮れない。