悲願のG1制覇へ、ウイン3頭出しの大将格、ウインマリリン
◆第47回エリザベス女王杯・G1(11月13日、阪神・芝2200メートル)
第47回エリザベス女王杯・G1(13日、阪神)にウインが冠名の3頭が出走する。クラブ初のG1・3頭出しとなる今回は、3年連続の出走となる
マリリンを筆頭に
キートス、
マイティーと、いずれも5歳の好メンバーがそろった。クラブとして03年NHKマイルCを制したウインクリューガー以来、国内19年ぶり2頭目のG1戴冠を狙う。枠順はきょう11日に確定する。
ウインマリリンを管理する手塚調教師の言葉が、今回にかける熱量を物語る。「G1を勝てる器の子だと思っています」。今回で3年連続の参戦だが、過去2度は「肘腫」という肘の病気が芳しくない状態での出走となり4、16着と結果を残せなかった。しかし、今回はトレーナーが「出来に関しては雲泥の差」ときっぱり。そう表現するほど、患部を気にせず、順調に調整を進めることができた。
過去2度は長距離輸送という“難敵”との戦いもあった。いずれも馬体減で臨んだが、今回は1週前から栗東に滞在。今年の宝塚記念の際に14キロ増と効果のあった対策を講じ、本番に備える。「チャンスをものにできるだけの出来にはあると思います」と、手塚師も初のG1タイトルへ力を込める。
手綱を執るのは今週から短期免許で騎乗するレーン。19年には
リスグラシューで春秋
グランプリ制覇を成し遂げ、同年に
ノームコアとのコンビでヴィクトリアマイルを制した豪の名手と初めてコンビを組む。手塚厩舎はこれまで
フィエールマンや
シュネルマイスターなど中央でG1を8勝しているが、その全てが外国人ジョッキーが騎乗してのものという心強いデータもある。
マリリンはこれまで日経賞、オールカマーと牡馬相手に2勝するなど重賞3勝、オークスで2着。今回出走するウイン軍団3頭の中でも、実績ではトップの存在。クラブの規定で牝馬は来春に引退となるが、牝馬限定G1は今回が最後の機会となる可能性が高い。クラブとしては19年ぶりの国内G1タイトルへ機は熟した。(石行 佑介)