前走の未勝利は大楽勝だったシャザーン(ユーザー提供:abさん)
総額7億円の豪華決戦だ。96年にフサイチコンコルド、04年にキングカメハメハが制した“クラシックの登竜門”すみれS(3歳、リステッド、阪神芝2200m)には、今年も将来性溢れる逸材が揃った。
主役はシャザーン (牡3、栗東・友道康夫厩舎)だ。父ロードカナロア、母が16年エリザベス女王杯を制したクイーンズリングという良血馬で、21年セレクトセール1歳では2億2000万円(税抜き)の高値で取引された。前走の未勝利が圧巻の勝ちっぷり。冷静沈着な友道師がオープンへの格上挑戦を決めたのも納得のポテンシャルを秘めている。対抗格はシルバーステート産駒のショウナンバシット(牡3、栗東・須貝尚介厩舎)。同じく21年セレクトセール1歳で2億6000万円(税抜き)の高額で取引された。未勝利、1勝クラスと危なげなく連勝中。2200mで勝っているのも大きな強みだ。
他ではレイクヴィラファーム生産の2頭にも注目したい。21年セレクトセール1歳で1億6500万円(税抜き)の値が付いたエゾダイモン(牡3、栗東・武幸四郎厩舎)は、19年と21年の香港ヴァーズを制したグローリーヴェイズの半弟。また、未勝利、1勝クラスと連勝中のアヴニールドブリエ(牡3、美浦・宮田敬介厩舎)は祖母がメジロドーベルという牧場ゆかりの血統。こちらはシルクホースクラブにおいて総額6000万円で募集された。
ここまでに紹介した4頭の取引価格と募集価格を合わせると、何と7億500万円! 陣営の期待に応え、クラシックへの道を切り開くのはどの馬か─。見逃せない一戦となる。