「皐月賞・G1」(14日、中山)
昨年の
ホープフルSのレース後。俗に言う“負けコメ”を取るために検量室付近をうろちょろしていると、久しぶりに庄野師にお会いした。私と目が合うなり、「いや〜、
スワーヴリチャードって種牡馬はスゴいね」と苦笑い。牡馬をなぎ倒し、初年度からG1タイトルを手にした
レガレイラの強さにはかなりの衝撃を受けたようだ。
名牝候補の母は、14年阪神JFで1番人気に支持されたロカ。最内枠が当たったためか、我慢し切れずに痛恨の出遅れ。
ショウナンアデラの8着に敗れたシーンは記憶に新しい。その後も運に見放され、デイリー杯クイーンC3着、チューリップ賞4着、忘れな草賞2着とことごとく勝負駆けで惜敗。潜在能力はかなりのモノを秘めていただけに、母として再び日の目を見ることができたのはうれしい限りだ。
何と言っても目を引くのが、3代母ウインドインハーヘアの存在だ。言わずと知れたディープインパクト、ブラックタイドの母で、爆発力の源は間違いなくここにある。配合的にはサンデーサイレンス3×4のきれいなクロスが掛かり、
パワーあふれるリ
ファール5×5がアクセント。父母の相性の良さは、いとこでありラ
イバルとなるほぼ同配合の
アーバンシックが証明している。歴史を塗り替えるだけの可能性を秘めた“紅一点”の走りから目が離せない。