横山和生「完璧」首差勝ち? ペイシャエスを1年9か月ぶりの白星、重賞3勝目に導く

2024年08月05日 06:05

ペイシャエスを復活の勝利に導いた横山和は笑顔

◆第29回エルムS・G3(8月4日、札幌競馬場・ダート1700メートル、稍重)

 ダートの2重賞が11日行われ、第29回エルムS・G3(札幌)はペイシャエスが秋のG1戦線につながる1年9か月ぶりの白星をつかみ取った。

 思い出深い北の大地で高らかに復活を遂げた。横山和のアクションに応えてペイシャエスは、押し切りを狙うドゥラエレーデを測ったように首差で差し切った。検量室前に引き揚げてくると鞍上は「やったー! 完璧!」と会心の笑顔で喜びを爆発させた。22年の名古屋グランプリ以来、1年9か月ぶりの白星となる重賞3勝目をもぎ取った。

 積極的に位置を取りに行き、道中は前の有力馬たちを見ながら理想的なリズムで運べた。夏負け気味で8着に終わった昨年と比べて、今夏の札幌は涼しい気候で順調に調整できた面も大きかった。鞍上は「今回は本当に具合が良くて、自信をある程度持って臨めた。うまく流れなども読みながらエスコートできたかなと思う」と胸を張った。

 もともと3歳時にユニコーンSを勝つなど能力は高かったが、成績に表れているように調子の波が大きいタイプだ。前走のマーチSは本調子ではなかったが、それでも3着に健闘。小西調教師は「マーチSでいい形で競馬ができて、(舞台が向きそうな)エルムSを選んだ。馬も力をつけている」と成長を認めた。

 横山和にとってエルムSは、18年にハイランドピークで自身の重賞初制覇を飾ったG3だ。「あの日からまた、札幌競馬場でまた勝つことができて、とてもうれしく思います」。秋の大舞台を見据えて、人馬ともに笑いが止まらなかった。(坂本 達洋)

 ◆ペイシャエス 父エスポワールシチー、母リサプシュケ(父ワイルドラッシュ)。美浦・小西一男厩舎所属の牡5歳。北海道様似町・高村伸一氏の生産。通算18戦5勝(うち地方7戦1勝)。総獲得賞金は1億9192万5000円(うち地方8550万円)。主な勝ち鞍はユニコーンS・G3、名古屋グランプリ・Jpn2(ともに22年)。馬主は北所直人氏。

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