「新馬戦」(21日、東京)
春のG1シリーズが終了して、期待馬が続々とデビューする季節となった。今週も話題馬が初陣を迎える。今年のダービー馬
クロワデュノールの全弟
チャリングクロス(牡2歳、父
キタサンブラック、美浦・奥村武)と、皐月賞馬
ミュージアムマイルの半妹
フェスティバルヒル(牝2歳、父
サートゥルナーリア、栗東・四位)がスタンバイ。良血馬の初戦に注目だ。
世代の頂点を決めるダービー。今年、その栄冠をつかんだ
クロワデュノールの全弟
チャリングクロスが、土曜東京5R(芝1800メートル)で初陣を迎える。兄同様に第3回東京開催、芝1800メートルのデビュー戦。奥村武師は「これだけの血統ですからね」と期待を寄せる。
3月にゲート試験を合格。5月22日に美浦へ再入厩し、ここまで順調に来ている。「まだ幼い体つきだが、ゲート試験で来た時よりもだいぶ良くなってきた」と成長を口にする。美浦Wで7本の追い切りを消化。「普通の2歳馬は仕上げ段階の途中できつそうなところを見せるけど、この馬はそんなところがない。身体能力が高いです」と非凡な素質を感じている。
それでも、11日の1週前追い切りの内容には物足りなさが残った。6F85秒1の時計で僚馬に2馬身遅れた。「重馬場で動き切れなかった」と師は説明する。ただ、15日の追い切りではしっかり動けており、騎乗した中尾助手も「しまいの反応を確かめたけど、問題なかったです」と感触を伝える。心配する必要はなさそうだ。
「現時点の完成度で、他のすごい馬と走ってどうなるかは分からないけど、当然期待は大きい」と指揮官は力を込める。兄を含めて多くの名馬がデビューした地で、今年も将来有望な逸材が第一歩を踏み出す。