混戦とうたわれた今年の皐月賞。23年ぶりとなる、東京決戦を制したのは、4番人気の
オルフェーヴルだった。終わってみれば後続に3馬身差をつける大楽勝。東京での開催は、中山で行われるようになった49年以降に7回あるが、63年メイズイ、64年シンザンの2頭が皐月賞とダービーを制した。名馬が歩んだ足跡をなぞるように、史上22頭目はもちろん、47年ぶり史上3頭目の“府中での2冠制覇”を目指す。
気配はさらに上昇している。18日の1週前追い切りは栗東坂路で4F51.7秒の好時計。うなるように駆け上がり、並走馬を圧倒した。感触を確かめた池添は「皐月賞の出来をキープしていればと思ったけど、さらに良くなっている」と驚異的な成長力に驚きの表情を浮かべていた。
その後も反動はなく、22日には栗東坂路を軽快に4F56.8秒をマーク。緩急自在の走りで、気性面の成長をアピールした。順調な調整過程に、担当の森澤助手は「変わりなく来ている。何も言うことはないぐらいです」と力強く言い切った。
課題とされる2F延長も「折り合いがつくので問題はない」と同助手は一蹴する。全兄が
グランプリホースの
ドリームジャーニーという血統背景からも、こなしてしまう可能性は高い。死角らしい死角は見当たらない。再び頂点へ。視界は極めて良好だ。
提供:デイリースポーツ