アイビスSDに出走予定のハクサンムーン、秋の大目標へ飛躍なるか(撮影:花岡貴子)
先週、バーデンバーデンCは西園厩舎から4頭が出走し、マイネルエテルネルが優勝、2着はハノハノと同厩舎でワンツーを決めた。芝1200m戦を得意とする厩舎だけに、出走馬がかち合うのは仕方ない。気になるのは、今後の同厩舎がどのようにレースを使い分けるか、だ。
大目標になるであろうスプリンターズS(中山・9月29日)を見据え、どの馬をどのレースに振り分けるのか、西園師の計画を伺った。
「エーシンジェイワンだけはダートも走りますが、その他の馬は芝の1200mを使い分けます。来週のアイビスサマーダッシュ(新潟・7月28日)にはハクサンムーン。北九州記念に(小倉・8月18日)はマイネルエテルネルとハノハノ。ダートのBSN賞(新潟・7月27日)にはエーシンジェイワンを出走させる予定です。
その後、ハクサンムーンはアイビスサマーダッシュの結果次第ではセントウルS(阪神・9月8日)からスプリンターズSを目指す可能性もあります。一方、北九州記念組はそのままスプリンターズSへ直行することになるでしょう」(西園師)。
準オープンのシゲルスダチについては、当初北九州記念を目指すプランもあったが、しばらくは自己条件を中心に出走させる意向だ。
「シゲルスダチは佐世保S(小倉・7月28日)に出走予定です。先ほど言ったとおり、北九州記念は2頭が出走を予定しています。同じ厩舎の馬たちがGIで対決してしまうのは仕方ないけれど、できる限り出走するレースは分けたいからね」(西園師)。
しかし、シゲルスダチがオープンに返り咲けば同馬も重賞戦線を視野に入れざるを得ない。放牧に出たフィールドシャインが戦線復帰した場合も同様だ。管理馬が順調であればあるほど、西園師の悩みが増えることになる。
「確かにそうだけど、それが調教師の仕事。スプリンターズSは今のところハクサンムーン、マイネルエテルネル、ハノハノの3頭でいく予定。GIや重賞に多くの馬たちを出走させることができるのは嬉しいですよ」(西園師)。
(取材・写真:花岡貴子)