C.ルメール騎手騎乗の7番人気フィエールマン(左)が接戦の菊花賞を制す
秋緒戦となる神戸新聞杯を快勝したダービー馬
ワグネリアンは天皇賞・秋へ(その後、回避)向かい、にわかに混戦ムードとなった第79回菊花賞。1番人気に推されたのは
ブラストワンピースだ。ダービーではスムーズさを欠いて5着に惜敗したものの、続く新潟記念を圧勝し、牡馬クラシック最終戦に挑んできた。
2番人気にダービー4着、神戸新聞杯2着の
エタリオウ、皐月賞馬の
エポカドーロが3番人気で続く。
2週連続のGI制覇、そして4週連続の重賞制覇がかかるルメール騎手騎乗の
フィエールマンは、3戦のキャリア、ラジオNIKKEI賞以来というローテーションが懸念され7番人気にとどまっていた。
レースは大方の予想通り
ジェネラーレウーノの逃げで幕を開ける。「一貫したペースで逃げるのでは?」という見方もあったが、田辺騎手の選択はスローペースでの逃げ。1000m通過が62秒7というゆったりとした流れとなった。
カフジバンガードが続き、
エポカドーロは絶好の3番手をキープする。
エタリオウ、
ブラストワンピースは中団よりやや後ろを追走。
エタリオウはスローを見越して早めに進出を開始し、4コーナーで早くも先頭集団に並びかける。
ブラストワンピースは大外へ。
一気に先頭に立った
エタリオウの内から、好位を追走していた
フィエールマンが急襲し先頭を奪う。残り50mから
エタリオウがもう一度伸び返し、2頭が並んでのゴール。ルメールが「負けたと思った」と振り返るほど際どい争いは、ハナ差で
フィエールマンに凱歌があがった。3着には中団から差してきた
ユーキャンスマイルが入り、その後ろに
ブラストワンピース。勝ち時計は3.06.1(良)。
フィエールマンのキャリア4戦目での菊花賞制覇はレース史上最少記録を更新。スローペースから最速上がり33秒9を5頭が記録する競馬となり、ディープインパクト産駒の瞬発力が生きた格好だ。まだ体質が弱く順調に使い込めないが、その分、伸び代も十分ありそう。2019年はAJCCから始動する予定。