毎日王冠と同じで秋のGI競走を占う意味で重要なレースで、優勝馬には天皇賞・秋への優先出走権が付与されるが、天皇賞・秋よりもジャパンC、あるいは有馬記念へと調子をあげていきたいタイプの馬の活躍が目立つ。
ローテーション的には、距離も似ている宝塚記念から向かってくる馬が過去10年で5勝2着1回3着5回と好成績をあげている。1〜3番人気馬は6勝2着2回3着7回と堅調傾向だが、1番人気馬は3勝2着1回3着2回。昨年は11番人気ドレッドノータスが勝ち、2013年にも11番人気ヒットザターゲットが勝利するなど波乱も含む。この両頭に共通していたのは過去において重賞競走に勝った経験があるということか。
◎グローリーヴェイズは、昨年のこのレース1番人気で6着だが、昨年の春シーズンは日経新春杯に勝ち、天皇賞・春2着。3歳時にはきさらぎ賞2着もあって京都競馬場は得意としている舞台だ。昨年は、このレースで敗れたあと天皇賞・秋にも、ジャパンCにも向かわずに香港ヴァーズを勝って、2400m戦は3戦2勝。得意としている距離でもある。
○キセキも菊花賞馬だから、京都競馬場は苦にしないはず。その菊花賞以来の京都競馬場となった今春の天皇賞では暴走気味に飛ばしながらも、ゴール前まで見せ場をつくった。どこか常識にかからないところがある馬だが、宝塚記念2着2回、大阪杯2着、ジャパンC2着で中距離には実績がある。初騎乗となる浜中俊騎手だが、ミッキーアイルやロジャーバローズなど逃げ、先行馬との相性は悪くない。その手綱さばきにも期待したい。
4連勝で重賞ウイナーにまで昇りつめた▲キングオブコージにとっては、文字通りの試金石になりそうな1戦だ。欧州の至宝ガリレオ直仔の母ファイノメナは、愛1000ギニー優勝馬ナイタイムの全妹という血統だが、そのナイタイムが、今年欧州でG1競走3連勝ガイヤースの母となっているのだから、距離をこなす下地はあった。
昨年の2着馬△ダンビュライトと、京都競馬場で重賞勝ちがある△ステイフーリッシュ。1年以上の休み明けだった鳴尾記念を勝った△パフォーマプロミスのほか、△カセドラルベルも抑えておきたい。京都2歳S優勝ベルラップの全妹で、祖母のバーシャは安田記念優勝ハートレイクの半姉。曾祖母はケンタッキーオークス3着というファミリーだ。